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2009.10.24 日常日記

進級制作展を見に行った。

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母校ムサビ映像学科3年生の展示「進級制作展」を元ルームメイトづけしと見に行った。もじあるきに出演しているチェルシーの写真展示があったり、予備校講師をしているづけしの教え子の映像作品があったりと、個別のきっかけはあったのだけれど、単純に大学生の作品というのをひさびさに見てみたかった。

一番おもしろかったのは写真にある「地球調査員ユミちゃん」。アニメなのだが、絵もわざと下手にしていて、全配役の声優も自分、テーマソングの作詞作曲、歌っているのも自分。その歌というのも、一番良いところで音をはずしていたり、地球を護る〜というところでキノコ雲が出てきたり、全部がチープに見えるように巧妙に演出されていて、単純に楽しめた。5、6回繰り返して見たかな。

他にもいくつか良い作品があった。こういう学生展示を、純粋な観客として見ると、いろいろ見えてくるものがあるなあと思った。たとえば、その人の人となりとか、自分の感性に対する素直さが出ている作品というのは、たとえ表現として未熟な部分があったとしても、楽しめるのだなあという事。そういう作品は、足りない部分も、自分なりに頭の中で補完して見ることができた。

ひさしぶりに学食でごはんを食べた。400円のMAUランチ。おいしくはなかったけれど、この値段でこのボリュームに満足。帰りがけ、別の校舎でロシアのアニメ作家、ノルシュテインの展覧会をやっていたので見てみたけれど、いや素晴らしかった。何気ない所作や、表情などの表現が凄まじくリアル。アニメの語源はアニマ(魂)だというけれど、まさに描かれるものに命のようなものが宿っていたように思った。

よっつととよんとも待ち合わせをしていたけれど、うまく噛み合わず、夕方に鷹の台駅前の中華料理屋さんで合流。青島ビールを飲みながら、今日見た展示の感想などを言い合う光景は、そういえば大学生の時もこんな感じだったなあと思わせるものだった。

2009.10.22 日常日記

オリオン座症候群

空で流れ星が凄いことになっているという話を聞いた。たまたまアヅマさんが家に来て正座していたので、星を見に行こう、ということになった。元ルームメイトづけしの合流を待つために、東松原でもっとも気になっていた居酒屋「三木松」で瓶ビールとお湯割。お爺さんがひとりで切り盛りしているが、お通しにあんな立派な刺身を出す店は見たことがない。熱々の銀杏。古めかしく、野球中継がぴったりの、良い店だった。

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づけし合流後、羽根木公園へ。すでに流星見物客がちらほら。臨戦態勢のカップルはござに寝袋、毛布にくるまって、タバコをふかしながら黙々と空を見ている。花火などと違い、閑散としていて、人の散らばり具合が心地いい。

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まずは24時間スーパー「パルケ」で買った赤ワインを紙コップに注ぎ、乾杯。その後、まずはオリオン座を探す。少し木陰になっている部分はあるが、東南東に、確かにオリオン座はあった。

そのとき、「俺には! 俺には、見えないぃ!!」という奇声が聞こえた。アヅマさんだった。アヅマさんは流れ星を見るためにと、誇らしげにサングラスをかけていたが、あれはたぶん日食を見るのと間違えていたんだろうと思う。年下の僕は、サングラスをかけた時点で指摘しようと思っていたが、厳しい上下関係のあるPL学園の暴力事件などが脳裏をよぎり、言えなかった。自分で気づいて良かった。

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↑星を見る前、自信満々にサングラスをかけるアヅマさん

一応、万が一にも流星が撮れたらラッキーということで、三脚とカメラを設置。

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で、じ〜〜っと空を眺めてたんだけれど、一向に見えない。見えない見えない、とタバコを手に取ったりしていると、どこからともなく「見えた!!」と歓声が聞こえる。見逃した! 近くに座っている女の子が、あそこで見えたんですう、などと教えてくれる。どうやら一瞬らしい、ということで、これは長期戦だと、上を向き続けます。

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づけしは「これがやりたかったんだ」と、寝そべったりします。

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空はこんな感じでした。

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そうしたら、ものすごい光量の流星が、見えた! あまりにも一瞬で、写真に撮る暇など無かったけれど、とにかくすごい光だった。光りすぎて、ちょっと怖かった。あれが流れ星かあ、と思った。ニュースで話題になって、いろんな人がtwitterに興奮気味で書き込む理由が分かった。

ああいう流れ星を見てしまうと、もう一度見たい、という気分になる。10月の夜は冷え込むので、早く帰りたいのだが、「帰る前に、もうひとつだけ」と思う。それで30分くらい、じいっとしていると、また流れ星が光る。良い気分になって、「それでは、あともうひとつだけ…」と思う。そんな感じで、結局午前3時前まで空を見ていた。

そういえば、こんなに夜空を見たことが、これまであっただろうかなあ、と思った。意外と星も早く動いていくことが驚きだったし、夜が更ければ更けるほど、それまで見えなかった星がじんわり見えてくることも知らなかった。見えた流れ星は3つだけだったけれど、それ以外の、ただ星を見ているだけの時間も悪くなかった。

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