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2003.2.8 日常日記,

現象学ことはじめ

現象学ことはじめ―日常に目覚めること
最近じりじりと読み進めている本が、「現象学ことはじめ」という本である。

現象学とはフッサールという哲学者が提唱した分野であるが、なぜ人は知覚するのかとか、どのようにあるものと別のものとの区別をしているのかとか、そういう人間の思考の根本的なところを突き進めている学問である。語り口はやさしいのだけれども、非常に難しくて、読んでいるうちに「もうどうでもいいじゃん」と言いたくなってくる。しかしそれでも懲りずに読み進めているのは、やはりとりあげるテーマが興味深いからだろうか。

現象学の本を読んでいると、哲学と言う分野は、現実社会で起こる問題を考えるときのシミュレーション的な役割を果たしているのだなぁと思ったりする。提起された問題について、ああでもない、こうでもないと論考していって、ある答えを導き出す。その答えに、違う考えのひとが批判的に考察して新たなる結論を導く。これは現実社会の問題を対処する行程と同じだと思う。

また、大学でマスコミ論の先生が言っていたのだが、現代社会問題は、突き詰めていくと必ず哲学的・倫理的な問題にぶち当たるという。そういう意味でも、哲学と言う学問は、ぱっと見、実用性はないようだけれども、実はとっても身近で役に立つ学問なのではないかと思ったりした。