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2006.12.25 日常日記

生牡蠣パーティ

けっこう前ですが、目下話題沸騰中の生ガキパーティをやってみました。

このご時勢、生ガキといったらノロウィルスなわけです。警戒心が強い。

「殻付きの生ガキを買ってすぐ食べよう!」 なんて友達を誘うのは、「今度の日曜日、空いてる? ワゴンカーで練炭持って山ん中行くんだけど、ネットで知り合った友達も一緒だよ!」と言うのとほぼ同じですよね。

同じなのは分かってるんですが、僕は生ガキ大好きなんです。なんといっても、海のミルクですからね。…海のミルク。母乳ですよ? 神様は人々に、大人になっても母乳を飲む機会を与えてくださっているのです。

それを生で食べたいと思うのは実に自然な発想です。ところがルームシェアのづけし君は「嫌だ」と言いました。づけし君は生ガキの何たるかが、まるでイマジンできていない。世田谷線松原駅の前にある創作料理屋「居間人」に行ってイマジンの何たるかを学ぶ必要があります。(※註 今は松原駅には居間人はありません、東松原駅にはありますが)。

ほかの賢者たちは「ウェルカム! ハッピーノロウィルス!」という具合でしたので、でも一応づけしも数えて5人分の生ガキを買いに、下高井戸市場の活気のある魚屋に行きました。そしたらトレイに沈んでました、殻付きの生ガキが。一個130円。それ、けっこう安いと思う。

「生ガキくださ〜い」
「…あんた、南海キャンディーズの山ちゃんかい?」

はい来た! また言われた! ああ似てますよ。そういえば前、高円寺の眼鏡屋で赤い縁眼鏡を手に取ったときも、少しまわりがざわついた! …でもまあ、そういう声かけは、親しみやすくてよいですよね。

人数分買おうとして

「生ガキって、一度に何個も食べるもんじゃないですよね?」

と聞いてみたら、

「お客さん、生ガキってのはねぇ、1個じゃ足りないんだよ。1個じゃね…あれ? もう終わり?って思うんだ。でもね、3個じゃ多いんだよ。ちょうどいいのは2個だよ、2個。お客さん、2個がいいよ」

いま思えば完全に乗せられているんですが、そのときは「この魚屋は何て素晴らしいことを言うんだろう」と思い、「じゃ、2個ずつで」と合計10個買いました。3個じゃ多いっていうのがうまいよなぁ。

しかしそのカキの大きさも、相当でかいのです。10個揃うと、何の買い物してるか分からない感じです。これが永福町の、しがない賃貸アパートに持ち込まれると、ヴィジュアル的に実に奇妙で、少々混乱します。

で、生ガキを目の前にすると、もう食うことしか考えられません。ノロウィルスっていう単語は少し浮かぶけど、まぁ考えなかったことにして、とにかくちゅるりといくわけです。いや〜、うんまいよね。なんていうか、潮の味だよね。な〜んもかけずにそのままテロっと食べるのがいいよね。

味覚というのは不思議なもので、僕は生ガキ、小さい頃は嫌いでした。育ちは広島県ということで日本一のカキの産地なわけで、勿体ないことをしました。やはり、どうしても、気持ち悪かった。それに加えて、最初が「キ」から始まって、4文字で、最後が「マ」で終わる宝物を連想させて、かじってるとき痛々しいというのもあった。

宮島で2月に、カキ無料で食べ放題というお祭りがあり、毎年親に連れて行ってもらってたのですが、あれは苦痛でしょうがありませんでした。そんなカキ嫌いの子どもはいっぱいいるようで、そんな子どものために主催者側も「座って乗れるミニ機関車」を用意してくれていて、僕はずっとそれに乗っていました。僕にとっては、生ガキ≒座って乗れるミニ機関車でもあったわけです。

それが大人になると味覚も変わるものですね。今や、誇張でなく世界一好きな食材だと思います。

ちなみにノロにはかかりませんでした。

2006.12.23 日常日記

バイス

いつもお世話になっているコメディライターの須田さんが、『酒とつまみ』という雑誌の編集者の方と浅草橋の立ち飲み屋を巡るというので、僕は誘われるまま、金魚のふんのように引っ付いていきました。

僕の地元である、溝の口の西口商店街にも立ち飲み屋がいくつかあるのですが、実際に立ち飲み屋に入るのは初めてです。やっぱり、入りづらいですよね。

当たり前の話なんだろうけれど、立ち飲み屋ってのは、みんな立ってるんですね。

カウンターに立ってるイメージはあったんだけれど、サイドのテーブルのお客さんも、みんな立っているんだなぁと。

そうだったら、テーブルの高さもスタンディング用にしたらいいのに、それはやっぱり椅子用の高さになっている。不自然というか、何か気になったのはそれが原因だったのでしょう。

でもそういう「気遣いの無さ」が全体的に散見されるところが、僕にとっては、なんだかとてもチャーミングです。ひとつひとつのこだわりの無さが唯一のこだわり、死守したいラインなんだな、と感じました。お酒は平均300円、おつまみは150円以下と、値段も実に景気が良い。

そう考えると表参道あたりの、インテリアにこだわりのありすぎるカッフェでコーヒー750円、なんて言われると、ちょっと息苦しくも感じてくる。比較対象にするのも変だけれど。

「にんにくのたまり漬け」がおいしいなあと思っていたら、腕をかけていたカウンターの下に「プロ仕様 にんにくのたまり漬け」と書かれた未開封の袋が いかにも適当に置いてあった。そんなところも、またチャーミングです。

もう一つ気になったのは、「加賀屋」というお店に置いてあった「バイス」というお酒です。

たかだか24歳とはいっても、飲み屋には割と行っているほうだと思うんですが、バイス、その名前、聞いたことなかったです。

ためしに”バイス”と検索してみたんですが、出てきません。そこで瓶に書いてあった”コダマ”の文字を手がかりに、株式会社コダマ飲料のページを発見しました。

http://www.kodamainryo.jp/

実にシンプルで 好感のもてるページです。

ビアサワーが薄口しょうゆみたいなボトルに入ってるのも良いし、海洋深層水のボトルが砂浜の上で波にさらされてる写真も最高です。それが”深層水”だということに一切気を配ってないのが良いです。アクセスカウンターのサイケなフォントも良いですね。

しかしバイスはバイス、とだけ書かれていてなんのフォローもありません。

いちおう味は、しそサワーといったところでしょうか。焼酎で割ると、しそ焼酎が甘酸っぱくなったみたいな味がします。あるいはしそ味の駄菓子の味です。何故「バイス」なんでしょうか。まさか梅酢…? いやいや、きっともっと奥深い由来があるはずです。

加賀屋でバイスを頼むと、ジョッキに3分の2くらい焼酎が注がれていて、一緒にバイスの瓶が出てきます。いわゆるホッピーと同じ出かたです。値段は300円。

僕はよく分からなかったのでバイスを一瓶全部ジョッキに入れたのですが、

加賀屋のおばさんに

「ああ半分ずつだよ。全部入れるなんて金持ちだね、アンタ」

と言われてしまいました。300円のバイスを一気に入れただけで金持ちと罵られるなんて…大変な過ちを犯してしまったのでしょう。僕が間違っていたんだと思います。

しかしこのバイスですが、想像以上においしい!

なんでほかの居酒屋に置いてないのか、不思議なくらいです。個人的に手に入るんなら、セットで欲しい。そしてバイスパーティを開きたいくらいです。コダマ飲料のWEBショップでは何故か売ってないし。どうやって買うんだろうか…。

とにかく浅草橋、初めて行った場所でしたが、まだまだ奥が深そうです。個人的にも追求してみる必要がありそうです。