富士山
この前読んだ本で、アーティストの宮島達男さんが「富士山はなぜ普遍的に人を感動させるか」ということを書いていた。
宮島さんの考えを僕なりに解釈すると、僕らはふだん写真や絵で富士山を見るし、想像もしたりする。でも、実際の富士山を見ると、いつも必ず、思っていたよりも遥かに大きいことに驚くのだそうだ。だからひとは富士山に感動するし、またそれを絵や写真におさめたいと思うのだそうだ。日本の歴史のうん百年、うん千年と飽きることなく富士山が人に受け入れられてきたのは、こういった背景があるからなんだろう。
同じようなことには、たとえば原爆ドームにもいえる気がする。写真や文献で知るより、実際に生で見たときのあの悲惨さと、壮絶さというのはとても筆舌には尽くしがたい。なにもフィルターを通さず、自分の感覚で直接受け取るということ、それはとても大事なことである気がする。
映像というメディアにも、そういった直接的な何かがあったらいいなと思う。単なる上映、普通の映像作品の上映で、そういった感覚が味わうことができれば、それはすごいことだと思う。