口達者
口が強いというのは、論旨が合理的であるということに尽きる。相手の論理的欠点を指摘し打ち崩し、つけいる隙の無いほどに理論の通ったことを主張する。
しかし理論にはつねに真実がついてくるだろうか。少なくとも、確かに、理論めいたことがなければ真実は伝えられない。しかし理論をたてる力のない者も、ものごとの本質を見極めることができるだろう。ただ表現の手段を持たないだけである。逆に、理路整然となにかを話していても、中身が空っぽ、ということもある。
テレビでは自民党の総裁選の話が盛りあがっていて、候補者がテレビでいろんなことを言っている。
みんな口がとても達者だ。橋本龍太郎が上手な演説の合間に「私の失政で友人もリストラにあって大変だ。責任を感じている」とか言っている。人情に訴えかけているのかもしれないけれど、どうしても口達者という印象が先行して、中身が頭に入って来ない。しょせん理論構築なんて、服のようなものに過ぎないのかもしれないなあ。