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2009.12.22 日常日記

Yo La Tengo のライブ

Yo La Tengo という人たちのライブに行った。アメリカ人の3人のバンドなのだが、いつからか好きだった。洋楽に詳しいというわけではまったく無かったのだが、ずっと前に、ある日ラジオで流れていたのを聞いて好きになった。気づいたら一番好きだった。なんというか、耳に合ったのだ。

それまでも何度か来日していたらしいのだが、タイミングが合わなかったり、持ち金が無かったりして行けなかった。今年は例年よりも逼迫してお金が無かったけれども、なぜかチケットを買ってしまった。タイミングとはそういうものなんだろう。

べつにYo La Tengo に限らないのだが、好きなものがあったときに、なぜそれが好きなのだろうと考えるときがある。妙に冷静になるときがある。チケットを買ったのは、彼らを生で見たかったというのもあるけれども、どうして好きなのかを知りたい、という動機もあった。ライブでは、その理由がとても明白になっていて面白かった。

つまり、彼らに対する共感の度合いがすごかったのだ。共感といっても、犬に噛まれて痛かったんですぅ、ああそれはさぞかし痛かったでしょうねえ、という共感ではなくて、根底的な”態度”に対する価値観とか、”テンポ”に対するそれとか、そういうようなものを総合して共感を感じたのだ。高いステージに立っているすごいかっこいい人がやばい音を出していた、とかではなくて、単純に血のつながった親戚を見ているような気持ちがあった。

ここでYo La Tengoの音楽性について語ることはまったく意味が無くて、それはけっきょく、僕の”共感”の中で感じたことでしかない。でも、どこか遠い国の、自分とは縁もゆかりも無いようなアーティストにそれを感じることができたことが、嬉しかった。なんで、会ったことも無い、国も文化も違うような人に共感を感じるんだろうか。そのことが不思議だった。でも、だから好きだったんだなぁ、とも思った。