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2010.8.7 日常日記

大阪にて

この土日は大阪で過ごすので、昨日東京から新幹線に乗った。ひさびさの新幹線に子どものように興奮した。新横浜を過ぎるあたりで、あらかじめ買ってあった駅弁を食べた。駅弁を食べると、自動的に旅情みたいな感情が発生する。窓を眺めたり、本を読んだりした。

心斎橋付近に宿をとって、少し散策してみた。大阪は生まれた場所だが、物心ついてから来るのははじめてだ。ところが、風景や空気はどことなく、「かつて来たことのある感じ」がした。

南堀江の家具屋や帽子屋などをぶらついていると、路上に食べ物や飲み物が並べられていて、なにかバザーをやっているのかと思ったが、どこか変だ。見上げてみるとマンションがあり、そこが、最近ニュースで見た二児遺棄事件の場所だとわかった。

これだけの数のジュースやお菓子が集まるくらい、周囲にはやさしい人たちがいっぱいいたはずなのに、なぜあの子どもや親に届かなかったんだろう。届けたい人は、受け取りたい人の居場所が分からない。受け取りたい人は、届けたい人の場所以前に、そういう人がいるかどうかも分からない。路上の大量の飲食物は、そのズレに対する、ある種のイラ立ちや戸惑いの表出のようにも見えた。